インサイドセールスにおいて、「ホワイトペーパーを活用したいけど、やり方がわからない」「そもそもホワイトペーパーの役割ってなに?」など疑問やお悩みがある方も少なくないと思います。
この記事ではインサイドセールスにおけるホワイトペーパーの役割や運用方法をお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
インサイドセールスの特徴
ホワイトペーパーについてお伝えする前にインサイドセールスの特徴について確認しておきましょう。インサイドセールスとは、顧客のもとに直接訪問して商品やサービスを提供するフィールドセールスとは異なり、メールや電話といった遠隔の手段で顧客とコミュニケーションを図るオンライン営業活動のことです。
インサイドセールスのメリットは、客先訪問の時間や費用が削減できるため営業活動が効率化する点や、訪問が難しい遠隔地のクライアントに対しても訴求できることで商圏を拡大できるという点があげられます。
しかしながら当然いくつかのデメリットもあります。それは対面でのやり取りがないため信頼関係の構築が困難である点や、大量のリードを扱うことが多くリードの質の管理が困難である点、電話やメールでは、長時間の説明や詳細な情報の提供が難しいため情報伝達が制限されてしまうという点などです。
インサイドセールスにおけるホワイトペーパーの役割
ここからはインサイドセールスにおけるホワイトペーパーの役割を見ていきましょう。
ホワイトペーパーとは
まず初めにホワイトペーパーについて簡単に説明します。
ホワイトペーパーとは特定のテーマに関する研究や調査結果、企業の培ってきたノウハウなど読者にとって有益な情報を提供するWeb上の資料のことです。ホワイトペーパーを活用し顧客が抱える問題に対する解決策を提示することで、顧客との信頼を築くことができます。
ここからはホワイトペーパーの具体的な役割と活用する際に重要になるポイントについて見ていきます。
リードジェネレーション
リードジェネレーションとは、見込み顧客を獲得するための活動のことです。
読者が価値を見出せるホワイトペーパーを提供することで、潜在顧客に対して企業の専門性・信頼性を示し、これから先の問い合わせにつなげることができます。
ポイント
重要なことは、ターゲット層を特定するということです。ホワイトペーパーの内容を特定の業界や役職に合わせることで、興味を持ちそうなリードをターゲットにできます。またホワイトペーパーをダウンロードするために、リード情報(名前、メールアドレスなど)を求めることで、どのような人や企業が興味を持っているのかがわかり、リードの質を向上させることができます。
リードナーチャリング
リードナーチャリングとは、リードジェネレーションで獲得した見込み顧客の購入意欲を高め、将来的な受注につなげていくことです。ホワイトペーパーを利用し、見込み顧客に対して深い知識や洞察などの価値のある情報を提供することで自社に対する興味や信頼を深めることができます。
ポイント
重要なことは、リードジェネレーションと同様にターゲット層を特定することです。リードの興味やニーズを理解し、リードの関心に合致した情報を提供することで、リードを顧客に育成することができます。
クロスセル・アップセル
クロスセルとアップセルは既存の顧客ひとりあたりの単価を高め、顧客生涯価値を向上させるのに欠かせない手段です。
ホワイトペーパーを利用することにより、ほかの関連商品やサービスについても興味を持ちやすくなります。また顧客はすでに購入し保有している製品やサービスがどのように進化しているか、新たなニーズにどのように対応しているかを理解することができ、さらなる信頼の獲得にもつながります。
ポイント
重要なことは、顧客データの分析です。現在の顧客データを分析し、クロスセル・アップセルの対象になる顧客を特定します。これに基づいてより関連性の高いホワイトペーパーを提供することで、効率よく売り上げ向上につなげることができます。
ホワイトペーパーの運用方法
ホワイトペーパーの運用方法には様々なものがあるので紹介していきます。インサイドセールスに限らず使えるので是非参考にしてみてください。
SNS広告で拡散する
まずはSNSでホワイトペーパーを拡散するという運用方法です。
この方法は近年効果が高まっており、X(旧Twitter)やInstagramなどの企業アカウントを作成して行います。通常の無料配布やリツイートキャンペーンなど様々な方法があるのが特徴で、興味を引くコンテンツが作成できると、効率よくリードを獲得できます。
しかし、あまりにも宣伝色が強すぎるとユーザーが離れて行ってしまうため、自然なかたちで行えるように工夫しましょう。
メールキャンペーンで配信する
2つ目は、メールキャンペーンを実施する方法です。SNSを使った配布はユーザーがSNSの投稿を見てくれなければホワイトペーパーの存在に気付いてくれません。しかしメールキャンペーンでホワイトペーパーを配信すると、自社から能動的にホワイトペーパーの存在をアピールできます。
キャンペーンでホワイトペーパーをダウンロードしたユーザーにはセグメントメールを配信するなどの施策につなげるとより効果的でしょう。資料に興味をもってもらうために魅力的な件名や要約使用して開封率を高めること、タイトル作りや配信日時工夫することが重要です。
WebサイトやLPに導線を引く
3つ目は、WebサイトやLPからホワイトペーパーをダウンロードしてもらう方法です。記事コンテンツの下部に関連性の高いホワイトペーパーを設置したり、LPを閲覧しているユーザーにポップアップでホワイトペーパーを表示させたりする方法があります。
ダウンロードの際にはフォームに氏名や連絡先を入力する導線にすると、ユーザー情報を入手できます。入手したユーザー情報からどのようなページを閲覧してダウンロードしたのか分析することもでき、インサイドセールスでは困難なリードの質の管理がしやすくなります。
他社メディアに掲載する
4つ目は、他社メディアの広告枠やタイアップ記事などでホワイトペーパーを配信してもらう方法です。自社サイトの閲覧が少ない場合でも、アクセス数の多い他社メディアに記載してもらうことで露出が増えます。露出が増えることによって新規ユーザーとの接点ができるため、リードの獲得につながることもあるでしょう。
郵送で送付する
5つ目はホワイトペーパーを印刷・製本し、郵送で送付する方法です。この方法は確実にターゲットのもとにホワイトペーパーを届けられるというメリットがあります。既存の顧客に送ることでクロスセル・アップセルにもつなげることができます。
まとめ
以上がインサイドセールスにおけるホワイトペーパーの役割・運用方法になります。ホワイトペーパーは適切に活用することによって、リードジェネレーション、リードナーチャリング、クロスセル・アップセルまで様々なプロセスをサポートしてくれます。また信頼関係の構築やリードの質の管理、情報伝達の制限などのインサイドセールスの弱い部分をカバーすることができます。
ポイントをしっかりと押さえホワイトペーパーを最大限活用していきましょう。